米国人、特に若者は携帯電話が近くにないと不安に感じるようになっており、「携帯電話がないということへの恐怖症」という意味の、「nomophobia(ノモフォビア)」という医学用語も生まれている。アメリカ精神医学会が出版している「精神障害の診断と統計マニュアル(DSM)」に盛り込むようにとの提案も出ている。人民網が米華字紙「僑報」の報道を引用して報じた。
PIX11の報道によると、米カリフォルニア州のリハビリ施設「モーニングサイド・リカバリー・センター」は、ノモフォビアの患者に対する治療を開始した。ある研究によると、治療を受けている患者の12%が、シャワーを浴びる際にも携帯を使用している。また、18-34歳の若者の5人に1人が性行為中にもスマートフォンを使用し、その他の年齢の成人9%も、使用したことが「ある」と答えた。
研究では、多くの時間をスマートフォンに奪われると、パートナーや配偶者との関係に悪影響が及ぶことが分かっている。英国のある研究では、現在、多くの人が1日当たり119分を電話に使っている一方、大切な人と一緒にいる時間は97分と、スマートフォンに使っている時間のほうが長いことが分かった。
心理学専門家は、ノモフォビアの症状として、「携帯を頻繁に確認する」、「不適切な場所で携帯を使う」、「携帯を2台以上持っている」、「携帯の充電器をいつも持っており、頻繁に電池の残量を確認する」などを挙げている。
インターネット依存症の専門家・Harris Stratyner医師は、「ノモフォビアは、合理的な一種の障害」としながらも、「すべてのものが『障害』と呼べるようにも感じる」と付け加えている。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年2月26日