5日に開幕した第12期全国人民代表大会第3回会議に、新疆維吾爾(ウイグル)自治区の代表として参加している同自治区共産党委員会の張春賢・書記は10日午前、「過激組織・イスラム国に参加した後、同自治区に戻って、テロを計画している過激主義者がいる」と指摘した。また、「根絶しようとするほど、テロ活動が深刻している」という声に対して、同自治区の雪克来提·扎克爾・主席は、「テロ事件は減少する一方で、増加することはない」との見方を示した。新京報が報じた。
警察官の殉職率がその他の地域の5.4倍
張書記は、「イスラム国に参加している過激主義者がいる。最近検挙したテロ事件の犯人には、シリアで戦闘に参加して同自治区に戻り、テロ活動を計画している過激主義者もいた。イスラム国の危険性を各国が認識するようになっており、その勢力を弱体化させる対策を取っている。同自治区も政府の指導のもと、その問題を適切に処理している」と指摘した。
また、同自治区の治安安定に関して、「イスラム原理主義が流行していることに加え、同自治区には文化や歴史、過激主義勢力などの問題が存在し、解決にはかなりの時間が必要」との見方を示した。
「同自治区は、全国の治安安定のために貢献している。同自治区のある代表が『同自治区は大きな代価を払っている』と述べたように、同自治区の警察幹部や警察官の殉職率は中国のその他の地域の5.4倍に達している。2014年、仕事が原因で急死した同自治区の末端幹部は約230人。全国の平均数を大きく上回っている。同自治区の殉職者は中国全土の3分の1を占める」と張書記。