中国、成人の約4割が不眠症　週末の寝だめが有効 (2)

〇睡眠日記をつけることの効果

多くの人が、自分の「睡眠の質」にこだわっている。「スマートブレスレット」など、「睡眠モニタリング機能」を備えたさまざまな機器が市場に出回っており、睡眠モニタリングの携帯アプリもある。

中国睡眠研究会専門家は、「自宅で自分の睡眠をチェックする場合、『睡眠日記』をつけることは、かなり科学的な方法だ。チェック項目は、ベッドに入った時刻、入眠した時刻、夜中に目覚めた回数、目覚めていた時間、問題なく再び眠れたか否か、最後に覚醒した時間、ベッドから出た時間などで、一晩のうち本当に睡眠状態に陥っていた時間を計測することができる。数日間連続して記録すれば、自分の平均睡眠効率（睡眠効率＝総睡眠時間／ベッドに入っていた時間Ｘ100％）が分かる。睡眠効率が85％を下回ると、睡眠の質は良くないことになる。

〇週末の「寝だめ」は健康に効果あり

不眠症は、生活の質にかなり大きな悪影響を及ぼす。不眠症の人がうつ病を発症する確率は、そうでない人の３倍から４倍に上る。だが、調査によると、中国では、不眠症患者のうち医療機関で受診している人の割合は21％にとどまっている。中国睡眠研究会は、「どうしても寝られない場合は、睡眠薬の助けを借りることができる。睡眠薬は、老人性痴呆症の症状を悪化させる場合があるが、睡眠薬を適切に服用しているにもかかわらず痴呆症が発症したという研究データは、今のところ存在しない」と指摘した。

専門家は、次の通りアドバイスした。

羊の数を数える、あるいはナイトキャップ（眠るためお酒）を飲む、などの方法で入眠効果がもたらされることはない。足湯をする、コップ２分の１杯の牛乳を飲む、難解な哲学書を読むなどは、「入眠モード」に入るのにある程度効果がある。最新の研究から、週末に寝だめをすることは、不眠症に効果があり、肥満のリスクもかなり軽減されることが判明した。だが、週末の寝だめを習慣にしてしまうと、「週末だけ身体によい食習慣を心がけさえすれば、平日は好きなものを好きなだけ食べても良い」というのと同じように、でたらめな理屈になってしまう。（編集KM）

「人民網日本語版」2015年3月16日