所得の不平等さは今や、最も熱い論争が繰り広げられる世界共通の話題だ。世界規模のコンサルティング会社・ヘイグループが最近行った研究によると、2008年頃から上級管理職と一般社員との間の給与の格差が世界的に拡大している。格差が拡大している国の中、拡大幅が最も大きな国はバーレーンで、差は6年間で118.2倍に広がった。大陸部は7.8倍で世界ランキングの18位だった。「新京報」が伝えた。
ヘイグループの研究対象となった国・地域のうち、3分の2で上級管理職と一般社員との給与格差が拡大しており、格差拡大中の国・地域が42であるのに対し、格差縮小中の国・地域は21で約半分だ。給与格差が拡大している国・地域の拡大幅の平均上昇率は20%、縮小している国・地域の縮小幅低下率は約5%だ。
給与格差が拡大している国・地域で差が最も大きいのはバーレーンで、08年から14年の間に118.2倍に拡大した。大陸部も格差が拡大している国で、世界ランキングは18位、差は7.8倍だ。香港地区は格差が縮小しており、3.4倍に低下した。
世界規模でみると、欧州は所得格差の変化が最も小さい地域だ。08年以降、平均賃金の差は2.2%の拡大にとどまった。また欧州は所得格差の縮小した国が最も多い地域となっている。
北米地域を欧州と比較すると、上級管理職の給与が一般社員より7.2%増加しており、米国だけで差が10.6%拡大している。
ヘイグループの給与研究の顧問を務めるベン・フロストさんは、「世界では平均賃金の格差が上昇しているが、それぞれの雇用状況に応じて、欧州と米国には違いがある。経済の低迷に対応するため、欧州の多くの国々の企業はあらゆる人員を対象に集団的な給与削減を行い、社員のクビを切らないようにしている。その一方、米国はより頻繁にリストラを行い、上級管理職の業務範囲を拡大している。上級管理職の多くは賃金上昇は業務量が増えることへの埋め合わせだと考えており、このことが給与格差の拡大を招いている」と説明する。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年3月17日