低コスト運営のため、聯合航空は国内外の格安航空会社で一般的に行われているモデルを参考にして、思いがけない災害や航空管制などの第三者が原因で起きた不可抗力の遅延や欠航に対しては賠償金を支払わないとしている。だが航空便の配置調整、機体のメンテナンス、乗務員などの主観的な原因で起きた遅延・欠航に対しては、これまで通り相応の賠償金を支払う。
▽専門家の視点 格安航空会社は格安を続けることが難しい
中国民航大学航空運輸経済研究所の李暁津所長は、「格安航空会社はこれから大きな課題に直面することになる。それは運航路線が増え続け、擁する機体が増え続けることにより、格安であり続けることができなくなり、従来の航空会社との違いがはっきりしなくなることだ」と指摘する。
たとえば運航路線が増えると、格安航空会社はどの路線でも高い搭乗率を確保することはできなくなるが、ネットワーク化された運営を保証するため、搭乗率が低い路線もそのまま継続しなければならず、コスト増大につながる。
現在、世界には170社を超える格安航空会社があり、市場シェアは26%を超える。アジア・太平洋地域のシェアは約30%だ。中国国内の航空市場では7%にも満たないことから考えて、その発展には巨大な潜在力が秘められているといえる。
李所長は、「国内の格安航空市場の可能性はそれほどバラ色ではない。中でも大きな衝撃は高速鉄道の広がりだ。高速鉄道の沿線では、人々は高速鉄道を中距離や短距離の移動での重要な交通手段と考えており、格安航空会社に残された市場の空間は高速鉄道が開通していない地域に限られる。こうした場所は遠隔地であったり、一人あたり平均収入が低かったりすることが多く、空の旅を選択する人は限られる」と注意を促す。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年3月20日