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日本はAIIB創設メンバーになり得るか 31日期限

人民網日本語版 2015年03月24日11:15

アジアインフラ投資銀行(AIIB)に傍観、さらにボイコットを決め込んでいた日本の立場が揺らぎ始めている。麻生太郎副総理はこのほど、融資審査体制の確保を前提としてAIIB参加を検討する方針を明らかにした。ただAIIB創設メンバーになる最終期限は今月31日で、日本が期日までに決断する可能性は低い。その後の参加の可能性は残されている。人民網が伝えた。

日本が創設メンバーとなるのが難しい原因はいくつかある。第一に、日本の主導するアジア開発銀行(ADB)がAIIBの登場で名ばかりとなるという不安が挙げられる。米国の同盟国の中にはAIIB参加をすでに表明している国があるが、そうした国には同様の問題は存在しない。

日本と米国はADBの最大の出資者で、出資比率はそれぞれ15.7%と15.6%。ADBの総裁は発足の1966年から日本人が担当してきた。AIIBの重点はインフラ建設にあり、ADBと世界銀行のねらいは貧困撲滅にある。中国側は、AIIBは既存の多国間開発銀行と相互補完の関係にあり、競合関係にはないと強調してきた。だが日本には、AIIBが提示する無条件の大規模資金の魅力は高く、ADBの影響と役割は薄まると心配する声が高い。

第二に、安倍首相が4月に予定している訪米。日米同盟の強化を求める安倍首相は、ほかの同盟国のようには米国の意図を無視してAIIB参加を表明することはできない。AIIBに反対する米国の立場は変わっておらず、AIIBの問題で米国の反発を買い、日米同盟に影響を出すことは嫌がると考えられる。

米国はAIIBに対して、基準を引き上げなければならないという態度を一貫させている。AIIBの環境基準と調達要求が不十分で、世界銀行やADBが持っているような融資プロジェクトの関連措置も整っていないというのである。米国には、米国主導の世界銀行にADBが挑戦し、1970年代以来の米国主導の国際金融秩序に脅威を与えていると考える人もいる。また中国は昨年、新興5カ国によるBRICS開発銀行設立を進めたほか、中央アジアの国々との経済統合の資金源となる400億ドル規模の「シルクロード基金」を設立した。米国はこうした動きに不安を募らせており、AIIB問題で米国の立場はしばらく揺るがないと考えられる。


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