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南極科学観測、汚染物質の伝播メカニズムを研究

人民網日本語版 2015年03月25日12:59

鄭宏元氏は水のサンプルを収集する

極地観測船「雪竜号」が出港したその日、中国第31次南極科学観測隊の隊員である鄭宏元氏は重要な任務を担当した。鄭氏は緯度が1度変わるたびに、人の居住地に近い場合はさらに頻繁に、海水と大気のサンプルを収集した。鄭氏は上海から南極・中山基地に至る約40度の間に、53件の海水サンプルと34件の大気サンプルを収集した。新華社が伝えた。

鄭氏が集めていたのは、典型的な有機汚染物質「パーフルオロアルキル化合物(PFASs)」だ。この化合物は前世紀中頃に添加剤として登場した。簡単に製造でき、化学性質が安定しているため、洗浄剤、消火剤、ガラスの曇り止めなど、工業・生活用品に幅広く利用された。

しかし同化合物は環境残留性有機汚染物質であることが証明された。同化合物は環境中に長期的に残留し、大気と海洋を通じ世界範囲で移動する。さらに食物連鎖を通じて生物濃縮され、生物および人類に深刻な健康被害をもたらす。


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