現在、多くの中国人が日本に旅行で訪れているが、中国人はおそらく自分で思うほど、日本のことを知っているわけではない。たとえば、多くの中国人は日本が小さな国だと思っているが、これは間違いだ。人口でいうと日本は1億2800万人で、欧州の主要国と比べてもずっと多く、世界約200の国と地域の中で、日本は第9位にランクインしている。
どんな人でも、外国人を見るとみんな同じように見えるものだ。しかし、実際には1つの国にこんなに多くの人口がいれば、それぞれの地方にはそれぞれ異なる性格が生まれる。北京人は絶対に自分たちを上海人と同じようには考えていない。同様に、日本の大阪人も絶対に自分たちを東京人と同じだとは見ていない。
聞くところによると、多くの上海人は北京人のことが嫌いだという。大阪人も東京人のことをあまり好んでいない。東京に住む大阪人はわざわざ「反東京会」と銘打った飲み会を開催して、大阪人が発明したカラオケを歌っている。
中国で生活してきた十数年で面白いと感じたのは、大阪人の特徴は一般的な日本人の目に映る中国人の印象と似ていることだ。
たとえば、大阪人は食べることが大好きだ。大阪では、「飲み食いに贅沢をして、貧乏になる」という意味の「食い倒れ」という言葉があるほどだ。私が中国にこんなに長く住んでいる理由も、ここでは美味しいものが食べられるからだ。
大阪人は商人の街として知られており、今もなお商業文化が色濃く息づいている。大阪人の間の「もうかりまっか?」と聞かれて、「ぼちぼちでんなぁ」と答える定番の挨拶は、中国独特の「ご飯食べた?」という挨拶に似ている。