北京首都図書館で、台湾のニュースキャスター陳文茜による新作『樹、不在了』の発行式が26日行われた。中国中央テレビ(CCTV)の司会者白岩松が応援に駆けつけ、取材陣の前に姿を現した。会場では、2人は機知に富んだ会談を行い、世界経済、若者の成長などの話題について意見を交わした。京華時報が伝えた。
陳文茜「若者は必ずしも家を買う必要はない」
中国語圏に発行された新作『樹、不在了』の中で、陳文茜は住宅価格、経済、教育、貧富の差、石油などの問題が及ぼす影響について若者に解説している。
経済のグローバル化をめぐる問題に始まり、2人の話題は家を買うことを渇望する中国の若者に触れていった。陳文茜は「馬鹿だけが今どき家を買う。どこもかしこも価格が高騰している中、家を借りている若者は得をし、家を買った人は“馬鹿”だと思う。家を買わなくては青春が来ないわけでもないだろう。価格が落ちてからまた買えばよい。私が家を買ったのは45歳の時」と笑って話した。
白岩松は初めて自分の家を手に入れるまでに8回引越し、30歳を過ぎてやっと会社から家を支給してもらったことを明かした。「私が家を支給してもらう順番になったとき、住宅管理局の職員が家の向きが恐らく良くないと私に伝えた。つまり、西向きか北向きのどちらであると。しかし、私は『問題ない、下向きでも構わないよ』と答えた」と語る。彼は、中国本土の若者がはじめて家を買う年齢が27歳から29歳の間であると指摘し、「これは余りにも奇妙な現象だ。アメリカやドイツ、日本、イギリスのどの国でもこんなことは有り得ない」とも話した。また、地方から北京にやってきたカップルが、結婚時に家を買うため農村にいるそれぞれの両親の家を売り払って、代わりにより小さな家に住まわせたという出来事を報じる新聞記事を読んだとき、彼の口から出た言葉は“混蛋(馬鹿野郎)”の二文字だったそうだ。