2015年6月3日  
 

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対中感情悪化の裏で、中国の日本人留学生が増加しているわけは? (2)

人民網日本語版 2015年04月08日08:56

日本人は実用主義を大事にしており、中国語が就職やビジネスに有利である場合、当然努力を惜しまずに中国語の勉強に励む。中国語を習得し、貿易の主戦場についてよく知るためには、現地に足を踏み入れるのに越したことはない。ある意味、功利的な目的があることは否めないが、今の日本の若者は「好き嫌い」という尺度ではなく、自分自身の将来のために中国への留学を決めたわけだ。例えその動機がやや「不純」であっても、中国は日本からの留学生を大いに歓迎すべきだ。なぜなら、日本の若者たちに本当の中国を知ってもらうには、これが最もいいチャンスであるから。日本にいて、日本のメディアを通じて得られた中国の情報だけでは、なかなか本当の中国を知ることができない。フェイストゥフェイスの交流が最も効果的な交流手段であることはどんな時代でも変わらないはずだ。

もちろん、中国の伝統文化に憧れて、あるいは本場の中華料理を毎日楽しむためなど、「ロマン」を求めて中国留学を決意した人も少なくない。日本政府は外交辞令として「米国と価値観を共有している」と公に述べているが、一般国民にとっては、中国の「三国志」といった古典文学や「論語」などの古代の知恵が伝える価値観の方がよほど親近感があり、古代の中国への憧れゆえに、現代の中国を訪れ、その「ルーツ」を探ろうとする人は少なくない。

1400年もの昔から、日本は中国向けの公費留学制度を確立し、遣隋使と遣唐使を中国に派遣していた。そして今日、千年以上の時を超え、当時の情景が今に蘇ったかのように、日本の留学生が続々と中国にやってきている。これは今の両国関係にとっても、ありがたい話だ。

目下、中国に滞在する日本人留学生は2万人を超えているが、日本の中国人留学生の人数と比べれば、この数はやはりほんのわずかである。日本政府は長期にわたって各国から留学生を誘致することに力を注いでおり、留学生たちが安心して日本で滞在できるように、進学や奨学金に関する優遇政策をたくさん打ち出している。日本政府は2009年から、2020年を目途に30万人の留学生受入れを目指す「留学生30万人計画」を推進し、それを国家戦略として位置づけてきた。日本の文部科学省は2014年に、企業献金を財源とする奨学金「トビタテ!留学Japan」を創立したのみならず、他の留学支援制度を充実させることにも力を入れ、大学の国際化を推し進めている。文部省は、「新政策の効果が今後次第に現れ、日本で勉強に励む外国人留学生がより一層増加することを期待する」としている。優秀な留学生が卒業後に日本に残って就職するというのは、日本が外国の人材を獲得するための効果的な手段であり、これらの人材も日本経済の発展に重要な役割を果たすことになろう。この点においては、中国も見習うべきである。


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