20代日本人青年「中国の発展のスピードと共に成長したい」

藤原卓也さん

1986年生まれの藤原卓也さんは日本海沿岸の福井県出身だ。実家がある小浜市は、漆器、漆り箸の一大産地として知られている。福井県は、日本全国で、「最も幸福指数が高い県」としても有名だ。また、3世帯同居率が日本全国でトップの地でもある。国際在線が伝えた。

このように恵まれた環境で育ち、大学卒業後は現地で就職した藤原さんは、「海外で暮らし、仕事するなんて、想像したこともなかった」と語る。しかし、2014年6月、一枚の転勤通知が藤原さんに海外勤務のチャンスをもたらした。この知らせを家族に話したところ、家族は思いがけない反応を示した。

藤原さんは、当時のことを次のように振り返る。「父や母、姉、妹全員が賛成してくれ、『人生で得難い経験だ』と言ってくれた。ただ、88歳の祖母だけが顔をしかめて嫌そうにしていた。祖母は中国に来たことがないため、メディアの報道から受ける印象しかなく、中国に対して好感を抱いていなかった。『中国は食べるものが安全でないし、空気も汚い。健康に百害あって一利なしだ』と主張する祖母に対して、『僕は、まだ若いし、多くの経験を積むことが必要だ。だから、祖母の言うことは聞けない、絶対に中国に行く』と伝えた」。

とはいっても、中国は藤原さんにとって、まったく馴染みのない国だった。唯一触れたのは、10年以上前、大学時代に友人とともに上海に行ったことぐらいだった。当時の祖母の心配について、藤原さんは、「実は自分でも心配していた」と率直に語った。