日本が桜のシーズンを迎えたことで、中国では日本旅行が再びブームとなっている。しかし、日本を訪れた中国人観光客がかならずしも全員満足して帰国しているわけではない。最近も、豪華客船を利用して日本を訪れた中国人観光客が思いも寄らないトラブルに巻き込まれた。東方網が伝えた。
4月1日、日本での花見を楽しみにした乗客1800人を乗せた中国の豪華客船「海娜号」が出港した。しかし、本来は福岡と佐世保の2都市に停泊する予定だった行程が、突如福岡行きがキャンセルされ、海上での移動時間に6日間、花見のための観光時間がわずか4~5時間となってしまった。これに対して、3000元(約5万7900円)のツアー代を払った乗客は強い不満を抱いた。
■ずさんな管理に船上のレストランは食事の争奪戦状態に
さらに、旅行中のさまざまなサービスの不行き届きが観光客の「不満」を最終的に「怒り」に変えた。中でも、レストランでのずさんな管理は、船上を混乱に招き入れ、最後には乗客の怒りを爆発させた。
乗客によると、船上の3つのレストランで同時に食事ができる人数は計約1200人だったが、当日の客船には44の団体ツアーからなる約1800人もの乗客が乗船していたという。
さらに、唯一停泊した佐世保の行程も非常にあわただしいもので、結局観光時間はわずか4時間に短縮された。乗客の1人は、「その4時間も、3時間はバスの中で、残りのわずか1時間は名前も聞いたことがない小さな店に連れていかれ、桜の花の景色を鑑賞するどころではなかった」と不満げに語った。このため、6日午前8時に「海娜号」が上海の呉淞港に到着すると、不満が爆発した乗客400人が下船を拒否し、運営側に対して賠償金の交渉に応じるよう求めた。最終的に、「海娜号」の運営側と船に立てこもった観光客との間で賠償額が合意に達し、観光客は夕方5時頃ようやく下船した。(編集MZ)
「人民網日本語版」2015年4月9日