アテネ五輪でアジア人として男子トラック種目で初の五輪金メダルを獲得し、国民的英雄となった劉翔は、7日の夜、「私のトラック、私のハードル」と題する長い文章を自身の微博(ウェイボー)公式アカウントに投稿し、正式に現役引退することを発表した。中国のみならずアジアの陸上競技界のスーパースターとして、劉翔の現役引退後の生活が世間から大きな注目を集めている。微博や中国中央テレビ(CCTV)では、学業に専念し、慈善スポーツ活動に身を投じたいと語っているが、劉翔の未来への道はまだまだ長い。どんなことでも可能性はある。中国新聞網が伝えた。
家庭に戻る
劉翔が次に何を選択しようと、まずは家庭に戻ることは間違いない。2010年、劉翔はインタビューに応え、「将来の最大の夢は幸せな家庭を作ること」と語っている。昨年、女優の葛天と結婚し、家庭を大事に考えている劉翔に子供ができれば、生活の中心を家庭に置き、子供と一緒に時間を過ごすことを選びそうだ。もし、そうなれば、劉翔が公衆の面前に登場する機会はかなり減ることになるだろう。
学業を終える
メディアの報道によると、劉翔は2005年から華東師範大学体育・健康学院で5年間のスポーツ管理学の修士・博士課程を学んでいるという。しかし、その後、劉翔が卒業したというニュースは伝わっていない。現在の状況を見ると、足のケガの治療やトレーニングなどで学業の時間がとられ、2010年に卒業できていないと思われる。2010年9月に発表された「華東師範大学体育・健康学院修士・博士一貫課程、学部博士大学院生管理規定(試行)」によると、修士・博士課程を5年以内に卒業できない場合、大学の審査や同意を経た上で、学習期間を延長できるが、一般的に6年を超えてはならないとある。これを見ると、延長の時間制限において、華東師範大学体育・健康学院はおそらく劉翔のために特例を設けたと見られる。もし、劉翔が現役引退後なるべく早く卒業しなければ、大学に対して申し開きができないだろう。