13日の韓国紙・朝鮮日報の一面に、中国湖南省寧郷県の観光を宣伝する広告が掲載された。掲載したのは中国の農民・向霞光さん(64)で、自費で広告費20万元(約380万円)を負担したという。朝鮮日報の中国区の広告の責任者・李潤洛さんは16日、環球時報の取材に対して、「向さんには感動した。広告の効果も抜群で、多くの韓国メディアや市民が電話で、寧郷県の旅行に関する問い合わせを寄せている」と答えた。人民網が報じた。
同広告のフレーズは、「中国には張家界(湖南省)だけじゃなく、寧郷もある!」。湖南省の地図が大きく描かれ、寧郷県と長沙市、張家界の位置が示されていた。向さんは、「数カ月前に、張家界に旅行に行くと、多くの韓国人観光客が来ているのを目にした。そして、張家界に来た観光客が高速道路を利用して寧郷県にも来てくれたらと思った。寧郷県の知名度を向上させ、観光インフラを整備すれば、張家界に負けないほどの観光地になると思う。同県は、歴史と文化を誇る場所で、有名な青銅器も出土している。また、劉少奇故居や灰湯温泉、密印寺、関山など、最高の5Aや2番目の4Aに指定されている観光地がある。昨年、同県を訪問した観光客は1400万人で、観光収入は150億元(約2850億円)。一度の広告でも効果は抜群。これからも掲載することを考えている」と話した。
李さんは取材に対して、「広告費は約20万元。向さんは長沙のメディア関係の会社を通して当社と連絡を取った。中国の天津や大連などの市政府が広告費を負担して観光を宣伝することはあったが、個人が広告費を負担するというのは今回が初めて」とし、「張家界は韓国でもよく知られているが、寧郷県はほとんど知られていない。広告の効果は抜群」と答えた。