トヨタはハイブリッド技術の開発を早くから進めており、これまでに世界で販売したハイブリッド車(HV)は750万台に上るが、中国法人のトヨタ広州は世界最大の自動車市場である中国でカムリのハイブリッド版1万5千台を販売したにとどまり、業績は芳しくない。そこでトヨタは中国の新エネルギー自動車市場の政策的な確実性をにらみ、プラグインハイブリッド車(PHV)の研究開発に着手する計画で、最終的には燃料電池車(FCV)の開発を目指している。「京華時報」が伝えた。
トヨタ広州の長田准副社長がこのほど記者からの質問に答えた。
‐‐広州トヨタはターボエンジンを搭載したハイランダーとハイブリッドエンジンのレビンハイブリッドを導入したが、今後はこのようなタイプのエンジンに力を入れるということか。
中国の消費者は今、ターボエンジンに高い関心を寄せており、広州トヨタはこうしたニーズに合わせていく考えだ。だが未来の大きな流れは汚染ゼロ車で、中国ではガソリン消費をめぐる要求が厳格化しているという状況に対応するため、トヨタも一連のハイブリッド車種を開発して市場環境に対応していく。トヨタには成熟したハイブリッド技術があり、トヨタの強みを発展させることを重視しつつ、市場のニーズにより多く合わせていきたい。これと同時に地域ごとに異なるニーズを踏まえ、さまざまな車種に様々なタイプのエンジンを搭載して、消費者のニーズに応えていきたい。また完全電気自動車の開発も検討しており、(コンセプトカーの)領志i1の開発を進めている。
‐‐トヨタのハイブリッド車は国の新エネルギー補助金対象リストに入っていない。トヨタはこうした局面をどのようにうち破るか。
非常に残念なことにカムリのハイブリッド版が中国の新エネルギーリストに入っていないので、トヨタはこの方面でさらに努力していく。中国で強制力をもったガソリン消費の基準が施行されるのに合わせて、ハイブリッド車も補助金対象リスト入りする可能性が高い。
これと同時に、トヨタは新エネルギー分野を徐々に強化し、まず現在のハイブリッド技術を土台としてプラグイン方式のハイブリッド技術の研究開発を進め、最終的にはハイブリッドを基礎として燃料電池車をうち出していきたい。これがトヨタの新エネルギー分野における最終目標であり、発展の流れでもある。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年4月24日