鉄道が発達している日本では、人々は列車に乗って旅に出ることに慣れている。人生を列車の旅に例える日本人は、旅の途中に、列車の中で恋人や結婚相手と出会うことを最もロマンチックな出来事の1つとして見ている。日本には、駅名に「恋」という字がつく「恋愛の駅」がいくつかあり、旅の途中でこれらの駅に寄ると、恋愛運がもたらされると考えられている。近年、ますます多くの日本人の若者が列車を自分の結婚式場と考え、列車の車両や駅のホームで結婚式を挙げている。日本の鉄道会社や地方政府も経済効果や利益を上げ、結婚と出産を促進するために、青年男女がこういった新しい結婚や恋愛のスタイルを選択することを奨励している。新民網が伝えた。
■4つの恋の駅の由来
現在、日本には約1万の駅が存在するが、そのうち4つの駅に、「恋」という字が含まれ、「恋の駅」と呼ばれている。この4つの駅は日本各地に分散しており、北海道万部室蘭市にある「母恋駅」、東北地方の岩手県にある「恋山県駅」、日本海沿岸の鳥取県にある「恋し浜駅」、東京都の西部、国分寺市にある「恋ヶ窪駅」からなる。
名前に「恋」の字が使われているのは多くは偶然による。例えば、母恋駅の「母恋」は、アイヌ語が元になっている。聞くところによると「ホッキ貝の産地」という意味で、「恋愛」とは全く関係がない。「恋浜駅」は、1985年に建設された当時、小石浜駅と呼ばれていたが、後に現地の海岸沿いで販売され、有名だった帆立貝の商品名「恋浜」に改名された。「恋山県駅」も、1994年に建設された当時は因幡山県駅と呼ばれていたが、後に現地の人々が多くの観光客を呼び込みたいという希望を込めて、「(人が)来い山県駅」と呼ぶようになった。「恋山県」と「来い山県」は日本語では同じ発音なので、後に現地の人々から「恋山県」と呼ばれるようになったという。4つの駅の中で、唯一もともと恋愛に関係している駅が恋ヶ窪駅だ。この駅の隣にある姿見の池は遊女と武士の悲恋物語の舞台となったところであり、「窪」には窪地の池の意味があるため、「恋ヶ窪」と呼ばれるようになった。