病院で医療費を支払うのに長い列に並ばなければならないという問題を解消するため、チャットアプリ「微信(WeChat)」のモバイル決済サービス「微信支付」による診察料・薬代の支払いの試行が、27日に北京世紀壇病院で開始された。こうした第3者オンライン決済プラットフォームによる決済が、6月より北京市の各病院で実施される。北京商報が伝えた。
微信支付による医療費支払の操作は、それほど複雑ではない。患者はまずスマートフォンを使って、北京市の複数の医療機関で利用できる共通IC診察カード「京医通」の微信公式アカウントをフォローし、自身の京医通カード(事前に手続きが必要)と紐付けし、北京世紀壇病院をタップして決済を申請する。微信の画面上に決済金額が表示され、決済のためのパスワードを入力し確認することで、微信支付を使い検査費用や薬代などを支払うことができ、列に並ぶ必要はない。
北京市衛生・計画出産委員会、北京市医院管理局は北京銀行と業務提携し、3年前から京医通カードを発行している。これは電子マネー払い機能を持つ実名制ICカードで、少額の決済に使用できる。主な適用対象は、北京市の医療保険未加入者と他省の患者。新たに開放された機能には、微信支付による決済の他に、受診のお知らせ、受診のルートナビといったサービスが含まれる。北京市はこれにより、診療情報の伝達の「最後の1キロ」の障害を打破し、個人のモバイル端末にまで医療サービスを行き渡らせたい考えだ。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年4月28日