フランスの中国語ポータルサイト「新欧洲」は、華人コミュニティの多種多様な反応をまとめて報じた。「これはあからさまな差別だ」との声が出る一方、反論する声も飛び出し、「実際に多くの同胞が検札逃れをしている。文句を言われてもしょうがない」とする意見もある。その他、「心が弱すぎじゃない?ただの広告だろ」などの意見も出された。
環球時報の記者が3日、パリでこの広告についての街頭調査を行ったところ、多くの回答者は「これは単なるニューモアに過ぎない、悪意はない」との意見を示した。パリ大学のある教員は「フランス人にとって、中国人、中国語は神秘的でわかりにくい。難解の代名詞とも言える。そのため、中国語を話すこと自体がユーモラスに感じられる」と語った。
フランス通信社(AFP)は先日、「Netflixは一連のユーモア、誇張且つ挑発的な手法によって、広告芸術を『革新』した」とコメントしている。報道によると、Netflixはこの他、パリ市内に50バージョン以上の同ドラマの広告を掲示している。環球時報の記者は「私は中国人だ」というバージョンの他に、「いい事を教えよう。あっちの改札口では検札が少ないぞ」というバージョンも確認している。
これらの広告はターゲットによって内容も異なる。例えば、学校の校門の場合、ソウル・グッドマンは「試験が苦手なら、せめて頼りがいのある人の隣に座ろう」と助言。フランスのある雑誌に対しては、「新聞社のゴミ箱はライバルの情報を手に入れる一番有効な道だ」とアドバイス。一般市民に対しては、「夫婦間のトラブル?ちょっとしたプレゼントは離婚よりお金がかからないだろう」と指摘する、といった具合だ。新欧洲は「これらの広告は、地球上のほぼ全ての人を揶揄するもの」と評している。
この一連の広告は、様々な議論を呼ぶ一方で、人々の目を引きつけていることも否定できない。「ソウル・グッドマンから一体どんな奥の手やユーモアが飛び出すのかを見てみたい」と語る人は多いようだ。(編集XM)
「人民網日本語版」2015年5月8日