中露の経済・貿易協力の注目点　産業協力がアップグレード

隣国同士である中国とロシアは、経済・貿易・投資など各分野で高水準の協力を展開している。両国の貿易額は長年にわたって急速に成長しており、昨年は外部環境に多くの試練を抱えながらも成長を実現した。中国は5年連続でロシア最大の貿易パートナーとなっている。ロシアは中国の9番目の貿易パートナーである。新華網が伝えた。

中露双方は、経済・貿易の幅広い分野でさらなる協力を展開する余地を持っている。両国指導者は、両国間の貿易額を今年は1000億ドル、2020年までに2000億ドルに高めるという目標を掲げている。

▽経済・貿易協力の注目点

中国とロシアの経済は高い相互補完性を持っている。二国間貿易額は2000年の80億ドルから、記録を更新した昨年の953億ドルにまで拡大した。外部環境に多くの試練を抱えた昨年も成長率は6.8％に達した。

国際経済環境の試練を受け、ロシアと一部のエコノミーとの貿易成長率は減速するか下落している。中国経済も転換と調整の過程にあり、両国の協力意欲は強い。

▽産業協力のグレードアップ

エネルギー産業は両国の産業協力の牽引役となる。中露のエネルギー協力は昨年、豊かな収穫を上げた。ロシアの対中石油輸出は大きく増加し、双方はエネルギー分野で、西ルートパイプラインを通じた中国への天然ガス供給の枠組み合意を含む一連の協力合意に締結した。両国のエネルギー企業も株式投資を通じて協力を深めた。

中露両国は、石油・天然ガス・石炭・電力などの分野の大型プロジェクトの協力で実質的な成果を得ている。両国は今年、東ルート天然ガスパイプラインの建設を全面的に起工し、西ルート天然ガスプロジェクトについても積極的に交渉し、石油・天然ガスの開発など上流における協力と天津の合弁精製工場プロジェクトなど下流における協力を推進し、石炭や電力貿易、石炭・発電・輸送一体化での協力を拡大し、再生可能エネルギーやエネルギー設備・技術など新たな協力分野を開拓する計画だ。中国の王毅外交部長（外相）はロシアメディアの取材に対し、「エネルギー分野で中露両国は高い相互補完性を持っており、長期的で安定した戦略協力を構築する条件を備えている」と指摘している。（編集MA）

「人民網日本語版」2015年5月9日