中露両国の国防省は先日、今回の地中海合同軍事演習について「第三国を念頭に置いておらず、地域の政治情勢とも無関係」であり、この海域の船舶の安全を保護し、海上の安全保障上の脅威に合同で対抗することが主要目的だと相次いで声明した。
中国側の戦略的考慮について、社会科学院アジア太平洋・世界戦略研究院の高程副研究員は「地中海は中国の『海上シルクロード』に関わり、中国は遠洋展開・補給能力と突発的事態に対する危機処理能力を高めて、航路の安全を確保し、自国の海外での利益と在外国民のために護衛・護送の役割を果たす必要がある」と指摘した。
「地中海は中国の海上輸送が通過する海域でもあり、ここでの演習実施は中国海軍の遠洋行動能力の向上と戦闘能力の検証にとって大きな助けとなる」。張氏は「同時に将来自国の権益と世界の平和を維持するためのノウハウを蓄積することもできる」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年5月13日