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「メイド・イン・チャイナ」の出口はどこに? (2)

人民網日本語版 2015年05月26日15:54

▽伝統的方式のバージョンアップが必須

強みが失われ、障害が徐々に明らかになる今、中国の製造業はどのようにして出口を見つければよいのだろうか。「2025」は、イノベーションを中核とし、工業の情報化を推進すると同時に、基礎的工業の能力を向上させ、質の高いブランドを構築し、グリーン製造を推進し、また情報技術(IT)、ハイエンド設備、新材料、バイオ医薬などを重点分野として飛躍をはかり、産業全体の構造の深いレベルでの調整を推進していくことだとしている。

商務部(商務省)国際貿易経済協力研究院対外経済貿易研究部の金柏松副センター長(研究員)は取材に答える中で、「行動計画は製造業のモデル転換・バージョンアップ・発展の方向性を指し示しており、将来的には一連の政策的な支援があるだろう」と述べた。

金副センター長によると、「中国製造業に目下存在する問題を解決するためには、まず知財権の保護を強化すること、次に国内の資金調達コストが高すぎるという何問を解決することが必要だ。現在、多くの企業が研究開発やイノベーションに取り組む意欲がないか、取り組む力がなく、その主な原因は知財権保護が不十分であり、投資しても水泡に帰すのではないかとの懸念があるからだ」という。

劉センター長は、「中国の製造業が強くなろうとするなら、カギは当面の国際貿易における新たな特徴をはっきりと認識することだ。第一に、需要の多様化によりこれまでの大規模な大量生産や販売はすでに時代遅れになった。そこで企業は生産・製造および経営の過程で、製品そのもののことを考えなければならないし、製品に対するパーソナル化されたニーズのことも考えなければならない。第二に、産業がどれくらいの付加価値を生み出し、製品に込めることができるか、これが産業と企業の競争における根本だ。そこで企業は生産・製造の問題を考えるだけでなく、サービス、製品のデザイン、経営理念なども考え、ひいては新しいグローバル競争に対応した産業の布陣を形成しなくてはならない。第三に、1つの企業や1つの国がある産業の産業チェーンを主導するという状況はもはや存在しない。そこで企業は自社の製品を選び取り、グローバル産業チェーンにおける自社の製品の位置づけを明確にするとともに、方向性をもって取捨選択を行わなければならない。日本企業もかつて同じような問題に直面していたが、彼らは淘汰すべき製品は淘汰し、撤退すべき市場からは撤退した。そうして今の日本企業が一層追求しているのは利益であり、市場シェアではない。表面的には日本企業はだめになったようにみえるが、実際には産業チェーンのより高い次元へと移行したのだ」と話す。

また劉センター長は、「インターネット技術は中国に先進国と肩を並べ、グローバル競争に参加するための有利な条件を提供した。こうした資源と技術をどうやって十分に活用するかが、グローバル産業チェーンにおける中国製造業のバージョンアップを促進する上での非常に重要なカギになる」と話す。(編集KS)

「人民網日本語版」2015年5月26日


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