木材で家具を作るのはありふれたことだが、木を家具の形に「育てる」と言うと、新鮮なことではないだろうか。英イングランド中部の農村に位置する農園の約250本の木は、英国人アーティストのギャビン・ムンロー氏(40)が10年をかけて栽培したもので、すでにある程度成長している。そのうち約150本は肘掛け椅子を逆にした形をしており、残りの100本は柱の形をしたランプシェード、六角形の鏡の枠などとなっている。新華社が伝えた。
ムンロー氏が木を家具の形に育てることを思いついたのは、十年以上も前のことだ。彼はリーズ大学で家具デザインを専攻し、米カリフォルニア州で流木を使い家具を作っていた。「大きな木材を組み合わせようとしていた時に、木を作りたいものの形に育てれば、無駄が出ないと思いついた」とムンロー氏は語る。
ムンロー氏によると、柳の木を椅子にするためには4−5年、クヌギの木なら最長9年が必要となる。ムンロー氏が初めて植えた椅子は、2016年末に「収穫」を予定している。さらに艶出しや加工などにかかる時間を加えると、最終的な発売時期は2017年にずれ込む見通しだ。
第1陣となる製品は、すでにフランスと米国で予約販売を開始している。椅子の価格は2500ポンド(約47万円)、ランプシェードは900ポンド(約17万円)から、鏡の枠は450ポンド(約8万5000円)。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年5月28日