ドイツ銀行が9日に発表した最新の調査報告書・第13期年度代替型投資調査報告書によると、2015年には世界の投資家がアジア市場を高く評価するという。ヘッジファンドの30%が今後12カ月以内にアジアの基金管理会社への投資を増やす計画があると答えており、この割合は前年の19%を上回った。さらに注目すべき点は、ますます多くの投資家が中国市場を重視するようになっていることで、投資家の25%が中国市場を高く評価し、この割合は前年の11%を上回った。中国新聞社が伝えた。
同報告書は15年のヘッジファンドの投資傾向や資産配分の最新の動向を総括したもの。それによると、15年末までにヘッジファンドの資産規模は7%増加して、3兆ドル(1ドルは約121.7円)の大台に達する見込みだ。また調査によると、15年は機関投資家の39%がヘッジファンドへの投資を増やす計画があるとしており、ここからヘッジファンドの機関投資家由来の資産の規模が増加すると判断された。
資産の増加は今後も引き続き大手基金管理会社に集中する見込みだ。08年以降、管理する資産の規模が50億ドル以上の基金管理会社の資産規模が141%増加した一方、50億ドル以下の会社は53%の増加にとどまった。推計によると、200社に満たないヘッジファンドがヘッジファンド産業で取り扱う資産の3分の2以上を管理している。
また大手仲介機関が演じる役割がますます重要になっている。現在、仲介市場は規模が大きく実力の高い仲介機関が主導的な位置を占めており、このような仲介機関に対する機関投資家の需要は旺盛だ。たとえば調査によると、ファンド・オブ・ファンズの13%がこの分野の資産の55%を管理し、投資コンサルティング会社の28%が管理やコンサルティングのサービスを提供するヘッジファンドの資産の89%を取り扱う。
同報告によると、15年は産業の成長や発展にともない、協力や共通の利益に注意を払うヘッジファンドがより強い競争力をもつようになるという。
今回の調査対象は26カ国に及ぶ。回答した投資家の約半数がヘッジファンドに投入された10億ドル以上の資産を管理しており、20%は50億ドル以上のヘッジファンド専門の資産を管理している。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年3月10日