第10回目の文化遺産デーを迎えた13日、中国各地の文化遺産では「遺産デーを理性的に過ごすこと」を学び、記念イベントも当初の観光客を招き入れることに集中していた段階から、力相応のことをするように変わってきた。中でも、故宮博物院は先陣を切って、入場者制限を開始し、1日の入場者数を8万人までに制限した。入場者の分散化やオンライン予約制を推進するため、故宮博物院はオフシーズン(11月1日から翌年の3月31日〈元旦と春節連休を除く〉)に入場券をオンライン予約で購入した場合、入場券半額の20元(約400円)で販売することを決定した。人民網が伝えた。
故宮博物院の単霽翔院長は、「今年は、オンライン予約で入場券を購入した観光客に、半額料金サービスを提供する。現地の窓口で入場券を購入する入場者にはこの半額サービスは適応されない。故宮博物院は、毎年、11月から3月までのオフシーズンに入場券の半額サービスを行っているが、より多くの観光客になるべく早くオンライン予約による入場券購入に慣れてもらうため、オンラインでさらにその半額の入場券(20元)が購入できるようにした」として、「この半額入場券は、入場者制限を行うオフシーズンに販売されるもので、観光客が集中し、古建築に負担がかかることを避けるための措置だ」と説明した。
また、故宮博物院は2014年から2015年のオフシーズンの毎月第1水曜日に、対象者限定の「入場無料デー」のサービスを開始した。今年の11月、故宮はより多くの人がオフシーズンに無料で故宮博物院を観光できるようにする施策を検討している。現在、具体的に検討しているのは対象者の範囲を拡大させることで、特に国民にサービスを提供している労働者層を重点的な範囲として考慮している。故宮博物院の1日の入場者制限の8万人という数字は、固定されているわけではない。今年、故宮博物院は一般開放のエリアを全体の52%から65%に拡大し、来年はさらに76%にまで拡大させる予定だ。故宮北院区の建設に伴い、入場者制限の数も随時調整していくことになる。(編集MZ)
「人民網日本語版」2015年6月16日