暑さの厳しい7月、湖北省・武漢体育学院のテニスコートに、助教・張仁鵬さん(84)の姿があった。同学院に10年間、学生として通った張さんは今年6月30日、卒業式を迎え、修士ガウンを着て、教師や同級生から祝福を受けた。楚天都市報が報じた。
10年間遅刻なし
元シニアエンジニアの張さんは退職後の2006年、武漢体育学院で、テニスの授業を聴講したのを機に、10年間の学生生活が始まった。
張さんが学部生だった時の同級生・李開捷さんによると、同学院は洪山区、張さんの家は漢陽区と離れているものの、「いつでも、張さんはクラスで一番に教室に来ていた」という。テニス学部修士課程の教師・王凱軍さんも、「テニス以外に、張さんは、報道撮影やフランス語、日本語などの授業にも足を運んでいた。本当に熱心に勉強していた」と絶賛する。
張さんは12年、末期の前列腺がんを患っていることが判明し、足も思うように動かなくなった。それでも、張さんの勉強に対する熱意が冷めることはなかった。