50歳過ぎの元従業員は依然として独身のまま 夢は「東京に行ってみたい」
森田夫妻による過去の栄光の回想で、当時筆者が留学していた名古屋を思い出した。ある料理店でアルバイトしていた当時から3年ぶりに現地に赴いた感想は「変わっていない」だ。店長は今も当時の店長のまま、店員も卒業していった留学生を除けば当時の店員のままで、スタッフに変動はほぼない。
小林氏はこの店の元古株のスタッフだ。50歳過ぎの彼は未だに結婚しておらず、80代の両親と一緒に住んでいる。ここの仕事は単調で、休みの日は週末ではなく、毎日苦労して稼いだ給料は生活するのにギリギリの金額だ。彼はパスポートがないばかりか、名古屋ですら離れたことがなく、お金も時間も余裕がない。彼は「一回東京に行ってみたい。東京は名古屋より賑やかだと聞いたことがあるから、見てみたい」と語った。
現地の知り合いの中で、小林氏のように交際範囲が狭く、結婚相手を見つけられない人が少なくない。小林氏と「似た者たち」は釣魚島(日本名・尖閣諸島)やアベノミクスには全く無関心で、関心のあること言えば毎日の店の客数とどの料理がよく売れるかということだけだ。
表向きは整然としながら、焦りを感じる人が徐々に増加
日本はなぜ飛躍できたのか? 複数の日本の学者曰く「人による。日本には世界で最もトレーニングが行き届いた人がいる。秩序を守り、規則正しくきちんとしている」
3年前、日本のある自動車会社の役員と雑談している時、在学生にインターンシップの機会を与えるという話題になった。その役員は「彼らがインターンシップを歓迎していないのではなく、客観的条件が許さないのです。実習時間は通常1か月ですが、『車のネジを締める』訓練でも少なくとも3か月を費やすのです」と言っていた。