聶栄臻将軍が戦場で救った日本の少女、中国人の母親を忘れない日本人帰国残留孤児、撫順戦犯管理所で教育を受けた戦犯、元兵士の記憶の整理をボランティアでやっている若者の組織、軍国主義の本質を明らかにする学者、日本軍の暴行を知るための中国見学を数十年にわたって企画し続ける市民団体など、人民日報社の日本駐在記者は長期にわたって、平和の理解と実践に人生を捧げる日本人に注目し続けてきた。彼らの行動はいずれも、侵略の罪を誠実に反省できない政府は、日本を再び戦争の道に導くかもしれないという憂慮に基づいたものである。若い世代が歴史問題に正確な認識を持てないとすれば、世界と交流することができなくなり、世界から孤立していくかもしれない。
70年にわたって、多くの人がドイツと日本を比べ、両国の歴史に対する向き合い方の違いがどこにあるのかを知ろうとしてきた。あるドイツ人はかつて、日本にこのようなアドバイスをしている。本当に強くなるためには、普通の人々の罪をたゆむことなく反省しなければならない。本当に和解するためには、普通の人々に謝罪し続けなければならない。日本と日本人はいつかはこの一歩を踏み出さなければならない。過去に向き合うことのできる無数の個人こそが、偉大な民族を再び作り上げることができるのである。
世界反ファシズム戦争の勝利から70年が経った。詰問から理解、さらには「ともに背負う」に至るプロセスの中で、戦争から遠ざかりつつある世代、戦後の世代は、「背負うことによって重荷を下ろすことができる」ということを認識しなければならない。間違った歴史を反省しこれに向き合う責任を背負ってこそ、良知と公理からの圧力を減らし、日本を身軽に前進させていくことができるのである。
「人民網日本語版」2015年10月20日
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