8月1日と2日、TBSでスペシャルドラマ「レッドクロス〜女たちの赤紙〜」が放送された。戦争がテーマの日本のドラマは往々にして日本の「戦争の被害者」としての側面を強調し、戦争中の家族の愛や男女の愛で涙を誘う作品が多いが、同ドラマはこうした枠組みを取っ払った作品と言える。環球時報が伝えた。
「レッドクロス〜女たちの赤紙〜」は第二次世界大戦が舞台。松島菜々子主演で、多くのシーンが実際に中国で撮影された。主人公の天野希代は赤紙を受け、国のために戦地に赴き、従軍看護婦として働くが、戦争で夫を亡くし、息子とも生き別れになってしまう。戦争末期、希代の働く病院は中国の軍隊に編入され、希代は中国の軍隊と共に中国中を渡り歩き、けが人を救う。希代は、「中国人の命も日本人と同じだけ尊い」「中国人であろうと日本人であろうと、命を差別してはならない」など、正義感あふれるセリフを口にする。また、中国人が日本人の子供を救ったり、逆に日本の子供が中国で日本人に売り飛ばされるといったシーンもあった。
このドラマについてSNS上で数人の日本人に取材したところ、「安倍政権が新安保法案の採決を急ぐ中、戦争を反省する内容がある程度含まれ、中日の国民間の心の交流を描写するこうしたドラマが放送されたことは、現実的な意義がある」などの意見が寄せられた。一方、「このドラマは明確に戦争を反省しているわけではない」との意見もあった。