8日は、二十四節気の立冬に当たる。初めて冬の気配が現われてくる日で、「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」と説明されている。日常生活では、夜は早く寝て、朝はゆっくり起きるなど精力を温存する「養藏」の生活を送り、滋陰(精・血・水を補うこと)の食品を食べるといい。北京晨報が報じた。
立冬の時期は「寝坊」OK
人は「冬眠」することはないものの、中国の民間では立冬の時期になると、山や野の珍味を食べて栄養補給をして厳しい寒さに耐える力を付ける「立冬補冬」という習慣がある。
立冬の時期には、十分な栄養を取ることのほか、体調を整えることも大事。中国の古代の医学書「黄帝内経•素問•四季調神大論」では、寒い冬は、「陽気を乱してはならず、夜は早く寝、朝はゆっくり日が昇るのを待って起きなければならない」とある。そのようにして、十分の睡眠を取り、陽気を守り、陰精を蓄えなければならない。
栗や落花生、キクラゲで栄養補給
食事も「秋冬養陰」という古い言い伝えに従い、冷たいものはなるべく避け、カロリーの高い食べ物を意識的に食べなければならない。また、ビタミン不足にならないために新鮮な野菜を食べることも大事。豆乳や牛乳をたくさん飲み、羊の肉や烏骨鶏、フナ、ダイコン、チンゲンサイ、クリ、落花生、豆腐、キクラゲなどをたくさん食べるのがいい。
注意しなければならないのは、中国は広く、環境や生活スタイルも地域によって異なることだ。そして、同じ冬でも、西北地域と東南の沿海地域では気候も大きく異なる。西北地域は寒さが厳しく、牛や羊、犬の肉など体が温まる物を食べなければならない。一方、長江以南地域は冬でも気温が西北地域より高く、鳥やアヒル、魚などの体を温める食べ物を食べるのがいい。高原や山地では、雨量が少なく、乾燥しがちになるため、唾を出させて、咽の渇きを取ることができる果物や野菜、こおり飴などを食べるのがいい。
「人民網日本語版」2015年11月6日