商務部(商務省)の沈丹陽報道官はこのほど、百貨店業界に「閉店ラッシュ」が起こるのではないかとの懸念についてコメントした際、「インターネット小売産業の急速な成長で、実体店舗の小売事業には大きな圧力がかかるようになり、『閉店撤退』現象が増えている。これは中国小売産業が構造調整とモデル転換・バージョンアップさせた結果だ」と述べた。「京華時報」が伝えた。
沈報道官は、「マクロデータをみると、中国小売産業はオンラインとオフラインの融合が加速し、全体として発展状況は順調だ」と述べた。年初以来、主要小売企業が国内市場で多くの店舗を閉鎖したため、ショッピングイベントの「ダブル11」が終わるとまた新たな「閉店ラッシュ」を迎えるのではないかと懸念する人がいることについては、「ネット小売産業の急速な成長にともない、『閉店撤退』現象が増えている。これは中国小売産業が構造調整とモデル転換・バージョンアップを加速させた結果であり、小売企業の資源配置とネットワーク配置の最適化でもあり、それぞれの競争力向上の現れでもあり、中国小売産業の持続的で健全な発展にはプラスだ」と述べた。
現在、国内では百貨店を経営する企業の多くがモデル転換の達成に向けて努力を重ねているが、O2O(オンラインツーオフライン)を試みて成功したところは少ない。沈報道官はこれについて、「一連の百貨店形式の小売実体店舗がモデル転換でO2Oを試みたが思うようにはいっていない。これはやはり主として自己鍛錬が不足しているため、新プロジェクトや新モデルの導入に過度に依存したために起きたことだ」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年11月5日