作品「金の梯子」。オノ・ヨーコは来場者にはこれらの梯子をのぼり、自分の生きる梯子を、どのように梯子に沿って人生の高みをのぼっていくかを見つめ返してほしいという。
中国を語る 「西遊記」は人々にユーモアの何たるかを教えている
中国で展覧会を行う外国人芸術家の多くと同じように、オノ・ヨーコもまた今回の展示作品に少なからず中国色を取り入れている。「私たちはみんな水」という作品において、オノ・ヨーコは全ての瓶のラベルに中国語で著名人の名前を書いている。秦の始皇帝、老子、李白、鄧麗君(テレサ・テン)、曹雪芹(「紅楼夢」の作者)のほか、レノンとオノ・ヨーコの名も含まれている。
「中国は全世界から尊敬され、愛されている国です」とオノ・ヨーコは言う。彼女自身、中国とは深い縁があり、10歳になる前に初めて読んだ中国の本は「三国志」。また「西遊記」は彼女の一種の偏見を覆した。「この作品は大変すばらしい。実に様々なものを含んでいますが、なかでも最も重要なのがそのユーモアです。たいていの人は中国人またはアジア人にはユーモアが欠けていると思っていますが、『西遊記』は人々にユーモアの何たるかを教えているのです」。