トルコがロシア軍機を撃墜した。この衝撃的ニュースは24日、瞬く間に世界中に伝わった。環球時報が伝えた。
全世界がパリ同時多発テロを起こした「イスラム国」(IS)分子の逮捕に注目し、高度に警戒し、神経をとがらせている中、この突発的事件が国際社会の対IS協力の行方に暗い影を落としたことは間違いない。
イタル・タス通信によると、ロシアのプーチン大統領はこの撃墜について、容認できない犯罪行為であり、ロシアとトルコの関係に深刻な影響を与えると表明した。プーチン大統領はヨルダンのアブドゥッラー2世国王と会談した際に撃墜について言及し「ロシア軍機がシリア上空でトルコ機が発射した対空ミサイルによって撃墜された。ロシア軍機は当時トルコ国境から1キロ離れた、高度6000メートルの位置にあった」と指摘。「ロシアは常にトルコを友好国と見ており、トルコがなぜロシア軍機を撃墜したのか分らない」と強調した。
ロシアのラブロフ外相は25日に予定していたトルコ訪問を取り消した。NATOは24日の緊急会議でこの事態について議論し、トルコ側の説明を聞いた。
衝突はエスカレートするのか?ロシアはトルコに手を出さないのか?対テロ協力にはどのような異変が生じるのか?様々な分析が聞かれる。
AFP通信は「最も危険な時であり、各国は冷静さを保つべきだ」とのトゥスクEU大統領の発言を報じた。中国国際戦略学会上級顧問の王海運氏は24日の取材に「ロシアとトルコの衝突がエスカレートすれば、得をするのはISなどテロ組織だけだ」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年11月25日