雲南省文物考古研究所と豪ニューサウスウェールズ大学の最新の研究成果「中国西南部の更新世後期と古代人の密接な関係を裏付けるヒト大腿骨」が米国現地時間12月17日、世界的に有名な学術誌「PLoS ONE」の電子版に掲載された。これは馬鹿洞遺跡に新たな古代人が存在したことを裏付けた。新華社が伝えた。
雲南省文物考古研究所研究員の吉学平氏によると、同研究チームは2012年に雲南省および広西チワン族自治区で、石器時代の4体のヒトの化石を発見した。雲南省蒙自市の馬鹿洞から発見された人骨の形状は、10万年以上前の人類の体質・特徴を持つと判断され、人類の進化の歴史に存在しなかった新たな人種と見なされた。この新しい発見の前、人々は現代人、つまりホモ・サピエンスが東アジア大陸を独占していたと考えており、その他の現代人とは異なる人種が生活していた可能性を想定していなかった。
古人類学者はこの人類史から「失踪」した新たな人種を、再び時間の座標上に置くようになった。新たに発見された大腿骨の特徴は、その頭蓋骨よりも原始的だ。この化石は「高度に独特」な、現代人と古代人を混ぜた特徴を持つ。この人種は今から1万4000年ほど前に生息し、大型のシカ類と共同生活を送っていたため、「馬鹿洞人」と命名された。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年12月21日