鹿毛、栗毛、芦毛の馬は珍しくないかもしれないが、金色の駿馬ならばどうだろうか?中国社会科学院考古研究所の研究者はこのほど、新疆ウイグル自治区哈密地区(クムル地区)の前漢前期の遊牧文化遺跡、「石人子溝遺跡」から出土した馬の遺体のDNA分析を行い、そのうち墓の主と同じ墓室に葬られていた1頭の馬が金色だったことを確認した。新華社が伝えた。
同研究を担当する、中国社会科学院考古研究所科学技術考古センター研究員補佐の趙欣氏は記者に対して、「正確に言えば、体毛が金色で、たてがみと尻尾はより浅い白色だった。世界で金色の馬が発見されるのは初めてではないが、この遺伝子変異は極めて稀なケースだ」と説明した。
趙氏は、「石人子遺跡は遊牧文化の性質を持つ。当時の人々の生産と生活は、馬に強く依存していた。多くの馬が殉葬されたことは、当時の人類社会の祭事・信仰において馬が重要な地位にあったことを示している。この金色の馬が墓の主と同じ墓室に葬られたことについては、主の心根の良さ、もしくはその馬の特殊な地位を示していると推測できる」と話した。
シルクロードの開通に伴い、新疆はその重要な地点として、中国が西側諸国の馬の品種を導入し、馬の多様性を豊富にする上で重要な地理的役割を演じたことが分かる。新疆は馬を中国に導入する重要なルートだった。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年12月15日