中国科学院上海珪酸塩研究所が18日に発表した情報によると、同研究所の科学者は高性能スーパーキャパシタ電極材料「窒素ドープ規則化メソ孔性グラフェン」を開発した。この材料は優れた電気化学エネルギー貯蔵という特長を持ち、電気自動車の「スーパーバッテリー」として用いることができる。わずか7秒の充電で、35キロ走行できる。関連する研究成果は18日、世界トップレベルの学術誌「サイエンス」に掲載された。新華網が伝えた。
スーパーキャパシタは、伝統的なコンデンサとバッテリーの間に位置する、電気化学エネルギー貯蔵装置だ。出力の密度が高く、何回も使用でき、安全かつ信頼性が高いといった特長から、ハイブリッド車や大出力設備などに広く活用されている。
黄富強氏が率いる研究チームは試験・設計・合成を繰り返し、窒素ドープ規則化メソ孔性グラフェンの性能が最も優れていることを発見した。高エネルギー密度、高出力密度を実現するほか、水電解液を使用できる。毒性を持たず、環境に優しく、割安で安全性・信頼性が高い。
この新型グラフェンスーパーキャパシタは、コンパクトで燃焼・爆発しにくく、低コストで製造できるため、量産化を実現できる。その性能は鉛酸蓄電池やニッケル水素電池より高い競争力を持ち、急速充電・放電の面でリチウム電池を大きく上回る。そのためこの「スーパーバッテリー」は、ハイブリッド車、大出力設備を広く更新することができる。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年12月21日