少年の名前について、曹燕華卓球学校側はコーチ1人が知るのみだとし、プライバシーの保護のためか、それ以上の情報は公表されなかった。
数日間の試合ぶりを見た中国のコーチは、日本の少年の技術はなかなかのものだと評価を下した。ただ、「彼にはまだ基礎的な訓練が足りない」という。これは、各テクニックの正確さと緻密さに欠けるということだ。「逆に、彼の試合経験は中国の少年選手を大きく上回っている。例えば試合中にタイムを要求したり、戦術の応用も柔軟で、これまで試合を通じて能力を高めてきたことが伺える。中国の選手が彼くらいの年齢のころは、細かい点に至るまでテクニックの向上に力を入れている」。
上海のある卓球コーチは「日本の若い卓球選手の育成は家庭が中心で、趣味の習い事であることが多く、系統的なトレーニングはなかなか受けられない。一方、曹燕華卓球学校には数十人の学生がおり、上海の各区にも卓球に特化した伝統的な学校がある。さらに全国各省市のスポーツ学校を加えれば、日本のこの少年と同じ水準の子供は大勢いる」と語った。
あるネットユーザーは、中日両国の卓球人材育成体制を比較した結果、卓球をサッカーに置き換えて、「今の中国サッカー界のトップは、かつて国家卓球チームのヘッドコーチだった。中国卓球が現在の地位を築けたのは、絶えず技術の進歩を追求し、基盤を固めてきたから。もし卓球のように基礎をしっかりと固め、完備された育成体制を打ち立てれば、中国のサッカーも卓球と同じように成功を収めることができるかもしれない」と語った。(編集SN)
「人民網日本語版」2016年1月16日