エジプトの首都カイロの解放広場では人々がひっきりなしに行き交っている。時々「大運」バイクに乗るエジプトの若者が近くを走り去る。家電、交通機関から洋服、食品、はたまたライターやおもちゃまで、中国の要素が各エジプト人家庭に深く入り込んでいる。参考消息網が伝えた。
エジプト・アハラム政治戦略研究所国際関係専門家のサイード•ラウェンディ氏は「中国とエジプトの歴史、文化などの分野には似ている部分がある。古代には中国のシルク、茶などの商品がエジプト人に歓迎された。現代では、中国の発展と成功の経験にエジプトは学ぶ価値がある。私は歴史が両国関係のために非常に良い基礎を打ち立てたと考えている」と話す。
ムナさんはエジプトのカイロ大学中国語学部の学生だ。彼女は取材に対し「現在、多くのエジプト人が中国語を勉強している。若者も年輩の人もいる。中国語と中国文化は我々の興味の対象だけでなく、更に大切なのは中国語を学習することで就職のチャンスを広げることができることだ。卒業後は中国企業に就職して仕事をしたり、旅行業に従事したり、中国に留学することもできる」と答えた。
カイロで最も有名なハリリ市場で、観光客らは市場の半分はエジプト民族の手工芸品、香辛料などに「アラブ系」の商品に特化しており、もう半分は現地の人が開いた生活市場に特化していることに気付くはずだ。金曜がくると、エジプト人にとって最も重要なイスラーム教の祭りと言われるジュマの礼拝を行なう。その礼拝の午後、中国製の衣類、スカーフ、文房具、子供のおもちゃなどがいっぱいに並べられた市場は人並みでごった返し、行商人が売り場で大声を張り上げ、商品を売り出している。
モハメッドさん(20)一家はショール、ストールを売る露店の店主だ。彼は「これらのストールは中国の南方地域のもので、私たちは約10エジプトポンド(約150円)で購入している。最高で50エジプトポンド(約750円)で売ることができる。根切をするエジプト人に出会っても、15エジプトポンド(約225円)で売れる。このショールの織り方はエジプトにはないもので、更に価格も適正なので、ここに大きな市場がある」と語る。(編集JK)
「人民網日本語版」2016年1月20日