「習近平国家主席のイラン公式訪問は両国関係の一層の発展を極めて大きく促進した」。イラン・テヘラン大学世界問題研究所の所長は人民日報の取材にこう語った。人民日報が伝えた。
影響力の拡大に伴い、中国は中東問題への注目を強める。同所長によると中東地域は欧州・アジア・アフリカ3大陸の十字路で、非常に複雑な情勢にあり、国家間に摩擦があるだけでなく、過激派組織も浸透している。地域の重要な国として、イランは政治・経済分野で中国との協力水準を高める意向がある。「イランは中国を必要とし、中国もイランを必要としている」。
「イランの石油・天然ガスはペルシャ湾から中国に輸送することも、中央アジアの陸路を通じて輸送することもできる。後者を選択した場合、両国の協力は中央アジア沿線国の経済発展も促す。イランと中国の友好協力は両国にとって有益であるだけでなく、政治・経済・文化など多くの分野で波及効果を生み、他の国々にも利益をもたらすといえる」。
同所長によると、イランは中国との経済・貿易協力の強化を必要としている。中国は世界第2の経済大国であり、自ずとイランの経済発展にとって最良のパートナーだ。アジアインフラ投資銀行(AIIB)について同所長は「AIIBは現有の国際金融秩序の有益な補完だ。AIIBはアジア諸国の真のニーズにより良く注目すし、こうした国々の人々が発展と繁栄による利益を分かち合えるようにする」と指摘。
「イランと中国の経済・貿易協力には依然として拡大の余地がある。また、政治交流、経済・貿易協力と比べ、両国民間の相互理解はまだ不十分だ」「イラン・中国両国および両国民は直接交流を強化する必要があり、メディア、学術界も交流を増やすべきだ。これは文化レベルだけの問題ではなく、経済協力の基礎でもある」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年1月20日