その他、ゴールドマン・サックスの研究によると、中国では、モバイルインターネットが作り出すバーチャルの世界、特にモバイルゲームが中国の80後、90後の精神的な「避難所」となっている。バーチャルゲームの世界では、自分が夢見る役を演じるほか、自己確認を行ったり、バーチャルマネーで自分の夢を「実現」したりすることができる。この種の心理的暗示や解放に、例えそれが「バーチャル」であっても、中国の新世代は、楽しみと達成感を味わっている。その益を受けているのが騰訊で、モバイルゲームやチャットソフトQQのゲーム機能の売り上げの増加率が常に10%以上を保っている。ある意味、中国のネット世代が、携帯ゲームを独占している騰訊の地位を確固たるものにしていると言っても過言でない。
ゴールドマン・サックスは、「中国の80後と90後は、西洋のブランド、メディア、情報、文化に多く接し、国際化したライフスタイルを渇望している一方で、懐は寒いという、せつない状況に直面している」と指摘する。
国際市場調査会社のユーロモニター・インターナショナルは報告の中で、中国の35歳以下の労働者の年收は7500ドル(約88万5千円)以下と指摘。中国の一線都市のホワイトカラーでも1万ドル(約118万円)を超えないとしている。また、中国の四大会計事務所の1年目の年収は1万4千ドル(約165万円)。中国のネット世代は消費能力を維持することができるのだろうか?
「人民網日本語版」2016年1月27日