中国では料理に使われる塩分は少なくなっているものの、摂取するナトリウムや塩分の量は依然として世界のほとんどの国を上回っている。環球時報が米ビジネスニュースサイト「クオーツ(QUARTZ)」の報道を引用して報じた。
「米国医師会雑誌」が最近発表した最新研究の成果によると、2000年と比べて、09-11年、中国人の塩分の平均摂取量は22%減少した。それでも、中国人の1日当たりの塩分の平均摂取量は9.2グラムと、世界保健機関(WHO)が設定した最大塩分摂取量の基準の2倍、米国人の2倍以上となっている。
また、00年と比べて、09-11年、中国人のナトリウムの平均摂取量は12%減少した。塩分は、ナトリウムと塩化物で構成しているが、醤油などの調味料もナトリウムを含んでいる。中国人のナトリウムの平均摂取量は1日当たり5.6グラムだが、WHOが設定する摂取量は2グラム以下だ。多くの研究が、中国人のナトリウムの摂取量が多すぎることを示している。「英国医師会雑誌」が13年に掲載した研究によると、10年、中国人のナトリウムの平均摂取量は1日当たり4.83グラムと、世界で最も多い国の一つだった。
研究者は、「中国では、食品の保存方法が塩漬けから冷蔵に変化している。しかし、料理の過程で塩や調味料を使うほか、加工食品の消費が日に日に増加しているため、ナトリウムの摂取量が依然として多い」と分析している。過度にナトリウムを摂取すると、高血圧や心臓病、脳卒中の原因になる。心臓病と脳卒中は10年、中国人の死亡原因の上位を占めていた。
「人民網日本語版」2016年2月23日