2016年1月の「科学のデマ」が発表され、「ケシの殻で風味が増す」「加湿器を使うと煙霧指数が上昇」などが選ばれた。人民網が伝えた。
1.ケシの殻で風味が増す?
真相:中国農業大学食品科学・栄養工学院准教授の朱毅氏は、この説は店側の過度な迷信だと指摘した。ケシの殻に残留しているアヘンアルカロイドの含有量は0.5−1%程度で、薬用モルヒネやコカインなど、国家の基準値に達することはない。
江蘇泰興衛生防疫ステーションの研究者が、ケシの殻を混入した火鍋のスープの分析を行ったところ、モルヒネの含有量は1リットル当たり0.15−8.5ミリグラムだった。このスープを飲み干したとしても、30ミリグラムを超えることはない。世界で公認されているモルヒネの中毒量は、1日60ミリグラムだ。そのためケシの殻で風味を増し、消費者を中毒にしようとしても徒労であり、かつ違法行為となる。