乳製品の発展の道の違い
新華社の特約アナリスト・宋亮氏は取材に対して、「日本の乳製品の発展の過程は中国ととても似ている。初めは牛乳はなく、一部の地域に低温牛乳があるだけだった。その後、業界が徐々に発展するにつれ、常温保存の牛乳が登場し、国民が牛乳を飲むという習慣を身につけるようになった。そして、都市化が進み、人々の乳製品に対する要求が高くになるにつれ、常温保存の乳製品に代わって低温保存の乳製品が並ぶようになる。中国もこれと同じ道を歩んでいる」と分析している。
中国の乳業の市場は、南北の地域差がある。北部は乳製品の生産が多く、常温保存の牛乳も多い。それが、中国人が牛乳を飲む習慣を身につけるのにつながった。内蒙古(内モンゴル)自治区の「伊利」や「蒙牛」などのメーカーは、中国全土で常温保存の牛乳を販売し、中国乳製品の巨大企業にまで成長した。
実際には、日本に常温保存の牛乳から低温殺菌牛乳への移行に十数年を費やし、その過程で、政府が大きな役割を果たした。
「日本人も初めは、主に常温保存の牛乳を飲んでいた。しかし、日本国内の乳業の発展を守るため、子供が低温殺菌牛乳を飲むよう奨励するようになった。そして、関連の政策を制定し、高齢者にも低温殺菌牛乳を飲むよう奨励し、最終的に、国民全体が低温殺菌牛乳を主に飲む習慣が形成された」と宋氏。「低温食品工業は、食品業界で最も進んでいる一つの側面を反映している。乳製品だけでなく、日本の多くの食品は低温保存している。乳飲料を例にすると、常温保存もできるものの、製品の栄養素や口当たりなどが大きく変わる」。