ウォッチャーの指摘によると、「中国にとって、マレーシア-シンガポール高速鉄道プロジェクトは中国高速鉄道の海外進出においてビジネス上の重要な意義がある。また汎アジア鉄道の重要な一環であり、中国の『一帯一路』(1ベルト、1ロード)構想の実現にプラスになり、戦略上の意義も同じく重大だ」という。
日本にとって、高速鉄道技術をめぐる競争はアジア産業界での優位を争う中日の競争の縮図だ。発電、港湾、道路などのインフラはすべて潜在的な競争分野となる。日本はこうした分野のプロジェクトを勝ち取れば、中国の発展をある程度抑制する役割を果たすと考える。
インドの研究者バジパイ氏は5月3日に日本の「ディプロマット誌」のサイトを通じて論説を発表し、「地域の大国は通常、経済発展を利用して地域と世界における自国の影響力を拡大させようとするもので、最も可能性の高い競争分野は地縁経済だ」と述べた。
バジパイ氏は、「投資を受け入れる国は競争の重要な受益者であり、中日間の競争を利用して、最も有利な投資条件を獲得することが可能だ」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年6月3日