14年連続で登録成功 その数も急増
1985年、中国は「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」に加盟。87年に、世界遺産委員会は初の中国の世界文化・自然遺産として、故宮博物院、周口店の北京原人遺跡、泰山、万里の長城、秦始皇帝陵及び兵馬俑、莫高窟の6ヶ所を登録した。そのうち、泰山は文化と自然の複合遺産として登録されている。
「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」の加盟から約30年の間に、中国は世界遺産の申請や保護を積極的に展開し、世界遺産の数が最も急速に増えている国となっている。2003年から、中国は14年連続で、世界遺産リストへの登録を果たしている。今年、2件の申請が認められ、中国の世界遺産の数は50件になった。そのうち、世界文化遺産が35件(うち4件が文化景観遺産)、世界自然遺産が11件、複合遺産が4件となっている。
中国社会科学院の学部委員である劉慶柱氏は「現在、中国は名実ともに世界遺産大国となっており、世界遺産委員会の高い保護要求と基準に直面している。登録が成功してもしなくても、登録申請を考慮している物件も同様の課題に直面している。社会各界が世界遺産に注目し保護するよう推進しなければならない」との見方を示している。
世界遺産申請を通して世界文明を伝承
専門家は「中国が世界遺産の申請を積極的に行っていることは、文化に対する自信が次第に強くなっているということ。世界文明の伝承や発展においても大きな貢献をしている」と評価している。
14年6月、中国、キルギス、カザフスタンが共同で登録申請した「シルクロード : 長安-天山回廊の交易路網」が世界文化遺産として登録された。他国と共有する「国境を越える世界遺産」はこれが世界初だった。登録決定の発表がなされると、会場からは割れんばかりの拍手が起こった。各国の専門家は、世界最長のこの文化遺産に最大の賛辞を送った。
中国国家文物局の童明康副局長は、「世界で最も偉大な、貿易、対話、平和、発展の道であるシルクロードが『国境を越える世界遺産』となったことで、中国とキルギス、カザフスタンなどの中央アジアの国の友情が一層深まった。そして、現代の中国と中央アジア地域各国の平和、対話、共同発展のためのニューベルトとなった」と強調している。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年7月21日
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