○「京都の企業」は目立たないが、どうして成功しているのだろうか
個人的な意見だが、これは京都の人々の精神と関係があるように思える。京料理は日本の伝統料理の代表であり、あっさりとした上品な味で知られている。京料理店のほとんどが、数十年もしくは100年以上続く老舗だ。京料理は材料にこだわっており、使用する「京野菜」や「京豆腐」はしばしば高い質の品を表す言葉となっている。
2015年10月に発表されたミシュランガイドによると、京都のレストランの中で三ツ星を獲得したのは7軒、二ツ星は25軒、一ツ星は68軒で、星を獲得したレストランの軒数は世界第3位となった。
京都のハイテク企業と京料理には2つの共通点が存在する。
1つ目は品質重視。京料理においては、繊細な調理方法で上質な材料の本来の味を引き出している。電子部品においては、高性能の素材を使用し、高性能な部品のデザイン・製造を行う。
2つ目は「地道な」経営だ。急激な前進を求めず、着実に業績を伸ばしていく。
これらの共通点は京都の「職人文化(同志社大学教授・村山裕三著『京都型ビジネス―独創と継続の経営術』より引用)」と呼ばれる精神である。
高層ビルが果てしなく立ち並ぶ西安に比べ、京都は古めかしく、やや老朽化している感じさえうける。しかし、西安がサムスン電子の半導体工場を誘致しようとしていたとき、京都のハイテク企業はすでにスマホの次に狙う自動車向け部品や医療機器の部品に着手していたのだ。その点を考えると、もう誇らしげに思う気持ちにはなれないのだ。(編集YK)
「人民網日本語版」2016年7月29日
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