ミシュラン上海版で評価された上海のレストラン26軒のうち、広東料理が9軒を占め、上海の地元料理の店は数えるほどだったため、その専門性と観光地としての参考価値に限りがある点や、26軒中6軒が西洋料理だったため、一部の業界関係者はその占める割合が20%を超えるというのはやや高すぎるのではないかという見方を示している。また北京ダックレストランの大董や香港飲茶レストランの利苑といった大型レストランチェーンが選ばれた一方で、非常に高い評価を受けているレストランが選ばれていないことをうけて、その審査期間や審査員の味の好み、西洋料理における基準などがネットユーザーからの批判の的となっている。
また最も注目されているのが、ミシュラン上海版が今後も中国国内で欧州本土のような絶対的な地位を築いていくことができるのかという点だ。ここ数年、飲食業界の発展と中国国内の消費構造はアップグレードし続け、グルメ推薦アプリが次々と登場しているだけでなく、ジャンル別ランキングから価格別ランキングまでその評価が詳細に及んでいるためだ。同時にインターネットの発展を触媒とした自己メディアの発展が起こり、味の好みにより敏感なグルメたちは、自らが好むスタイルでのグルメ自己媒体を持ちつつある。ある業界関係者によるとこうしたグルメの口コミ媒体に比べると、確かにミシュランガイドの影響力は大きいものの、決してその優位性は目立ったものであるとは言えないという。
2017年度版はローカル化が徹底しておらず、西洋料理の影響がやや大きいが、業界関係者は、ミシュランガイドは世界的な名声を得ており、ミシュランガイドが中国国内に進出することで、中国料理が世界に飛び立つ道筋を提供することになると明言した。(編集TG)
「人民網日本語版」2016年9月26日
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