忘れてはならないのは、料理のレベルが高いからと言って「料理研究家」になれるわけではないことだ。その資格を得るのは簡単そうだが、実際には他の人に勝るさまざまな能力が必要となる。
例えば、料理が上手であるほか、食の歴史・文化の知識があることが最低条件だ。それを基礎に、例えば、中華風だったり、和食と西洋料理を組み合わせた料理であったりと、料理における自分の長所を発掘し、特徴ある料理やレシピを生み出さなければならない。
また、得意の料理がいくつかあるだけでは不十分だ。レシピは特許で守られるわけではないため、テレビや本を通して公になれば、誰でも作れるようになる。そのため、「研究家」になるためには、知識を生かして自由に応用できる能力や新しい料理を創作し続ける能力が必要だ。また、オリジナリティある料理を創作し続けるためには、相当の頭脳と体力が必要になる。
テレビや新メディアが力を発揮する今の時代において、「料理研究家」はマスメディアの心も掴まなければならない。そのためには料理だけでなく、売り込みもうまくこなさなければならず、大衆化、娯楽化、ひいてはアイドル化を目指すために、奮闘しなければならない。
日本だけでなく、中国にも、「食」を研究し、おいしい料理を作ることのできる料理家が無数にいる。中国人は味だけでなく、健康的なレシピにもこだわる。そんな中国料理を一層発揚し、世界の主流料理にさせるためには、日本のように多くの「料理研究家」を生み出さなければならないのかもしれない。この点で、日本は中国にとって多くのヒントを与えてくれる存在なのかもしれない。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年11月17日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn