陽江原発5号機の原発用分散制御システム(DCS)の工場出荷に伴う総括を目的とする会議が、このほど北京市で開かれた。これは中国初のDCS「和睦システム」が、使用者の陽江原発に間もなく交付されることを意味する。中国科学報が伝えた。
DCSは原発の「神経中枢」で、原発の260以上のシステム、1万弱の設備の運行と、各種稼働状況の処理を司る。原発の安全で信頼のおける、安定的な稼働の確保に重要な力を発揮しており、中国設備製造技術の発展水準を示している。うち原子炉の安全停止と事故軽減機能を持つ原発用DCSは、品質基準が高く、開発費が高額で、審査面で厳しい条件を突きつけられることから、一部の先進国のみが同技術を把握していた。中国はこれまで輸入に依存しており、技術・価格面で発言権を持たなかった。原発プロジェクトの進捗、情報安全などでも他者の制約を受けていた。
中国広核集団有限公司傘下の北京広利核システム工学有限公司が2010年10月、完全に独自の知的財産権を持つ「和睦システム」を発表し、中国の同技術分野の空白を埋めた。中国はこれにより、米国、フランス、日本に続き、世界で4番目に同技術を確立した国になった。和睦システムの正式な交付に伴い、陽江原発5号機も中国初の100%自主化・国産化したDCSを搭載する、100万KW級原子炉になった。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年11月24日
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