英経済誌「フィナンシャル・タイムズ」がこのほど発表したスタンダードチャータード銀行アジア太平洋エリアリテール業務・資産管理部門のケビン・マーティン主管の署名記事によると、「中国の消費者はネット通販とモバイル決済の応用で、多くの先進国の消費者を数年前から凌駕しており、中国という世界2位のエコノミーにおける消費者金融の操作方式を徹底的に変化させつつある」という。新華社が伝えた。
同記事は次のように指摘する。「インターネットとデジタル化技術が中国で急速に発展し、大陸部の通販売上高は2003年のほぼゼロの水準から15年は約6千億ドル(約69兆1740億円)に激増して、米国の水準を上回った。アリババ(阿里巴巴)集団傘下のオンラインショッピングサイトは今年のダブル11(11月11日のネット通販イベント)で178億ドル(約2兆522億円)という巨額の売上高を達成し、前年同期との比較では32%の増加率だった」。
同記事は市場調査会社イーマケターのデータを紹介して、「今年の中国大陸部の通販売上高は9千億元(約103兆7610億円)に迫り、世界の通販総売上高のほぼ半分を占めることになる。2020年には2兆4千億ドル(約276兆6960億円)に達し、そのうち68%がモバイル端末経由になるものと予想される」と述べた。
また同記事によると、「購買行動が伝統的なカウンターでの取り引きからオンライン取り引きへと変化する中、中国人の資産関連の相互連動の動きも急速にペーパーレス化、ネットワーク化、デジタル化している。伝統的な銀行業も中国のEC事業や電子決済の生態システムに対応し、競い合うように顧客に向けて新しいデジタル化ツールを打ち出している。指紋認証、音声認識などの技術が登場し、普及にはそれほど長くかからないとみられ、オンラインと携帯電話を利用する顧客に非常に安全で便利なサービスを提供することが予想される」という。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年12月12日
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