2016年北京考古作業報告会で発表された情報によると、北京では今年13件の考古発掘プロジェクトが展開された。発掘面積は前年の2倍以上の7万平方メートル以上にのぼる。うち通州副都心発掘作業では、戦国時代末期から前漢にかけての62ヶ所の甕棺墓が発見された。これは北京初の成人甕棺で、その規模も国内で現在までに発掘されているなかで最大級となる。北京青年報が伝えた。
北京市文物研究所長の白岩氏によると、北京ではこれまでも甕棺が出土しているが、そのいずれも児童甕棺だった。白氏によると、「この全長2メートルに及ぶ成人甕棺は、北京で初めて発掘された」ということで、児童甕棺の多くは、生活で使用されていた陶器の甕やたらいを合わせることで、棺にされていた。今回出土した成人甕棺は、特別に作られたものだ。まずそのサイズが大きく、合わせると2メートルにもなるため、これが生活用具だったとは考え難い。また2つの甕を合わせると「フック」がかかるようになり、開きにくくなる構造となっている。
白氏は「甕棺葬は北東アジアの漢文化圏における特殊な墓葬文化現象だ。今回の大規模な発展は、北京・天津・河北、さらには環渤海地区の文化伝播の研究にとって、高い価値を持つ」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年12月19日
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